今回のブログでわかること(要約文)

40代以降の慢性的な肩こりは、肩そのものではなく、更年期による女性ホルモンの低下や自律神経の乱れが関係していることがあります。実際に今回ご紹介する患者様も、「肩こり」「疲れが取れない」「イライラする」といった不調に悩まされていましたが、身体の巡りや自律神経のバランスを整え、日常生活を見直すことで症状が改善していきました。このブログでは、更年期と肩こりの関係、そして今日からできるセルフケアについてわかりやすく解説しています。


こんにちは、鹿児島市玉里団地で坂元台整骨院を開業しております、院長の児玉寛武です。

先日、40代の女性の方(以下Gさん)が当院にいらっしゃいました。

会社員のお仕事をされていて、家事や育児にも忙しく日々過ごされている方なんですけども、 「更年期になってから常に肩こりがひどく、頭痛も出て、寝ても疲れが取れないんです…」とおっしゃっていました。

「仕事に対する集中力が落ちてきて、家事や育児でイライラしてしまうことが増えて…」

「仕事で迷惑をかけてしまうのではないかという不安や、イライラして子供にもあたってしまう自分が嫌で…」と、とても気持ちが沈んでいらっしゃいました。

大変おつらい状況だったとお察しします。

しかし、当院で施術を続けて、痛みの原因から対処することで、徐々に症状が緩和されていったのです。

「肩こりが楽になって、夜もよく眠れるようになりました。何よりもイライラして子供にあたることがなくなったのが嬉しいです!」

と、嬉しいお言葉をいただいて、こちらもホッとした気持ちになりました。

同じようなお悩みを抱えている方、いらっしゃいませんか?

今回のブログでは、なぜGさんはつらい肩こりに悩まされていたのか?その本当の原因と、施術とともに取り組んだセルフケアについてお伝えします。

ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

揉んでも治らない更年期肩こり・・・原因は本当に「肩」なのか?

慢性的な肩こりと聞くと、「肩の筋肉が硬くなっているからだ」、「肩そのものが悪いんだ」と思う方が多いのではないでしょうか?

もちろん、肩の筋肉や姿勢が関係するケースもあります。

ただ、今回のGさんのように、マッサージしても、ストレッチしても、なかなか良くならない場合は、肩だけでは説明がつかないことがあります。

実際にGさんのお身体を検査してみると、意外なところに原因が見つかりました。

それが、”更年期による女性ホルモンと自律神経の乱れ”だったのです。

なぜ更年期が慢性肩こりを引き起こすのか?

「更年期と肩こりに何の関係があるの?」と疑問に思う方もいると思います。

ですので少し詳しく解説させていただきます。

実は、40代以降の女性の身体では、エストロゲンという女性ホルモンが少しずつ減ってきます。

このホルモンは、肌や髪のうるおいを保つだけでなく、血管をしなやかに広げて血流を維持する働きも担っています。

それが減ってくると、全身の血管が細くなりやすくなって、筋肉に酸素や栄養が行き渡りにくくなります。

例えるなら、毎日たっぷり水が流れていたホースが、急にキュッと細くなって、ちょろちょろしか流れなくなるイメージです。

ホースの先にある花壇に水が届きにくくなって、植物がしんなりしてくる。

それと同じことが、肩の筋肉でも起きているのです。

ここからもう一つ、大事なポイントがあります。

ホルモンが乱れてくると、自律神経も連動して乱れてくるのです。

自律神経というのは、身体の「ON」と「OFF」を切り替えてくれているスイッチのような神経です。

動く時は「ON」(交感神経)、休むときは「OFF](副交感神経)、と上手に切り替わるのが本来の姿なのです。

ところが、更年期に入って自律神経が乱れると、夜になっても照明が消えない家のように「ON」のスイッチが入りっぱなしの状態になってしまうんです。

身体は常に「戦闘モード」、肩や首の筋肉はずっと力を抜けないまま。

これが、イライラする・寝てもだるい・肩がガチガチ、という連鎖につながっていきます。

つまり、

更年期で女性ホルモン(エストロゲン)が減る

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血管が細くなり、肩の筋肉に酸素・栄養が届きにくくなる

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同時に自律神経が乱れ、交感神経が優位になる

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肩や首の筋肉が常に力を抜けない状態になる

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慢性的な肩こり・寝ても取れない疲れ

という連鎖が起きていたのです。

ポイントは、肩そのものではなく、女性ホルモンと自律神経の乱れが慢性肩こりの根本原因になっていたということです。

生理的な現象ですので致し方ないですが、おつらいですよね。

更年期の慢性肩こりに対する当院でのアプローチ

当院では、肩を揉むなどの対処療法はいたしておりません。自律神経のバランスと、全身の巡りの状態を丁寧に確認していきます。

身体のどこに緊張が溜まっているのか、どの神経の働きが乱れているのか。

その根本を見極めることを大切にしています。

その上で、まずは東洋医学的なアプローチである「遠絡(えんらく)療法」という手技で、ツボを使って身体の巡りを整えていきます。

漢字で書くと「遠くを絡める」と書きますが、症状のある場所から少し離れたツボから、内側の流れにアプローチしていく方法です。

その後、カイロプラクティックという手技で、副交感神経が働きやすくなる場所に優しく刺激を入れていきます。

肩や首だけを強く揉んでも、おおもとの自律神経の乱れが残ったままだと、またすぐに肩に力が戻ってきてしまい、さらに揉む前より筋肉が硬くなっていく悪循環に陥ります。

筋肉は揉めば揉むほど硬くなる性質を持っているのです。

身体の「ON]と「OFF」のバランスを整えてあげることで、自然と肩の力が抜けていきます。

今回のGさんの場合、施術期間は約3ヶ月、回数にして7回ほどで肩こりが大きく楽になり、今は月に1回のメンテナンスに以降されています。

施術とともにGさんが取り組んだ、更年期の慢性肩こりを和らげるセルフケア

施術とともにGさんが取り組んだセルフケアをご紹介します。

今回お伝えするのは、「身体のスイッチを『OFF』に切り替える3つの習慣」です。

メインで意識していただきたいのは、腹式呼吸です。

副交感神経のスイッチを入れる、一番手軽で効果的な方法になります。

やり方をお伝えします。

イスに座って、両足の裏を均等に床につけます。

そして、片手をおへその下に当てて、鼻からゆっくりと息を吸って、お腹をふくらませます。

口からは、吸った時の倍くらいの時間をかけて、ゆっくり吐いていきます。

これを朝、昼、夜に各5回ずつ行ってみてください。

息を吐く時間を長めにとるのが、副交感神経のスイッチを入れるコツです。

次に意識していただきたいのが、入浴です。

シャワーだけで済ませる日が続くと、自律神経の切り替えがうまくいきにくくなります。

40度くらいのぬるめのお湯に、10分から15分、ゆっくり浸かってください。

湯船の中で、先ほどの腹式呼吸を一緒にやっていただけると、より身体がゆるんでいきます。

熱すぎるお湯は、かえって交感神経を刺激してしまうので、「ぬるめ」がポイントです。

もうひとつ、日常で意識してほしいのが、軽い運動の習慣です。

激しい運動は必要ありません。

ウォーキングやストレッチ、ラジオ体操など、無理のないものから始めてみてください。

買い物のついでに少し遠回りして歩く、テレビを見ながらラジオ体操をする、それくらいで十分です。

身体を動かすことで、血の巡りが良くなり、自律神経のリズムも整いやすくなります。

〈まとめ〉

今回のポイントをまとめます。

40代の慢性的な肩こりの原因は、肩そのものではなく、更年期による女性ホルモンの低下と自律神経の乱れにあることがあります。

ホルモンが減ると血の巡りが悪くなり、自律神経が乱れると筋肉が常に力んだ状態になって、肩こりが取れなくなるんですね。

「年齢のせいだから」、「更年期だから仕方ない」と諦める前に、日頃の呼吸や入浴、軽い運動の習慣を整えるだけでも、身体は少しずつ楽な方向へ向かいやすくなります。

肩を揉んでも「すぐに戻ってしまう…」という方は、一度身体全体のバランスを専門家に診てもらうことをおすすめします。

どこに行っても肩こりが良くならない...そんな時はご相談ください。

当院での施術と日々のセルフケアに真面目に取り組んで、長年の症状を解消させることができた患者さんはたくさんいます。

当院では施術者が施術だけを提供し、患者さんは施術だけを受けておけば身体は自然と良くなっていくとは考えておりません。

なぜなら、日常生活での過ごし方に慢性的な症状の原因があることがほとんどだからです。

そこを変えていかない限りは、施術で一時的に良くなったとしても、また時間が経つと元に戻ってしまいます。

そうならないためにも当院では患者さんのお話をよく聞きながら、二人三脚で原因の解明と解決策を作りあげて実践していただくことで、お喜びの声を多数いただいております。

「良薬は口に苦し」で最初のうちは日常生活の見直し、実践は大変かもしれません。

しかし、継続していくうちに自然と慣れて、それが当たり前になっていきますのでご安心ください。

腰痛でお困りで不安な方は、当院の公式LINEやお電話でご相談も承っております。お気軽にご相談ください。

このブログが腰痛でお悩みの方のお役に立てれば幸いです。

最後までブログをお読みいただきありがとうございました。

詳しい当院の肩こりの治療についてはこちらから

⬇️

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参考文献

・The 2022 hormone therapy position statement of The North American Menopause Society
The North American Menopause Society (2022)
掲載誌:Menopause
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/35797481/

→ 更年期に伴うエストロゲン低下が、ホットフラッシュ、睡眠障害、気分変調、自律神経症状など様々な不調に関与することが示されています。


・Menopause and the Risk of Developing Musculoskeletal Symptoms: A Systematic Review
Szoeke CEI, Cicuttini FM, Guthrie JR, et al. (2008)
掲載誌:Climacteric
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/18781484/

→ 更年期女性では肩こりや首肩の痛み、筋骨格系症状が増加する傾向があり、女性ホルモンの変化との関連が示されています。


・Sleep Disturbance and Perimenopause: A Narrative Review
Baker FC, de Zambotti M, Colrain IM, Bei B. (2018)
掲載誌:Journal of Sleep Research
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/29520889/

→ 更年期女性における睡眠障害の発生メカニズムや、自律神経・ホルモンバランスとの関係について解説したレビュー論文です。


・Heart Rate Variability and Menopause: A Systematic Review
Carneiro JA, et al. (2021)
掲載誌:Einstein (São Paulo)
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34878052/

→ 更年期女性では自律神経機能の変化が認められ、交感神経優位になりやすいことが報告されています。


・Exercise training for menopausal symptoms in middle-aged women: A systematic review and meta-analysis
Afonso RF, Hachul H, Kozasa EH, et al. (2012)
掲載誌:Maturitas
URL:https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/22285233/

→ ウォーキングなどの適度な運動が、更年期症状や睡眠の質、精神的ストレスの改善に有効である可能性が示されています。

(監修 柔道整復師 児玉寛武)