「ヒールを履いていると夕方になると腰が痛い」

「立ち仕事でハイヒールを履く日が続くと腰が重だるい」

「最近、反り腰が気になっている」

このような症状でお悩みの方はこの度のブログがお役に立てるかもしれません。

マッサージやコルセットでは改善しなかったヒールを履く女性の腰痛の治し方について解説します

こんにちは、鹿児島市玉里団地で坂元台整骨院を開業しております、院長の児玉寛武です。

ヒールを履いている女性で腰痛のお悩みを抱える女性は、当院でも多くいらっしゃいます。

ヒールと腰痛は一見関係なさそうに思えますが、実は深い関係があります。

この度のブログでは、ヒールによる腰痛の原因と改善方法を分かりやすく解説します。

もし、ヒールを履いている方で腰痛にお悩みでしたら、このブログ内容がお役に立てると考えています。

ぜひ最後までお読みいただけますと幸いです。

ヒールを履くと腰痛が起こる本当の理由

ヒールを履くと、かかとが高くなり、身体の重心が前に移動します。

人間の身体は前に倒れないようにバランスを取ろうとするため、自然と上半身を後ろに反らせる姿勢になります。

この時起こるのが「反り腰」です。

重心の前方移動

ヒールを履くと、常につま先側に体重が乗ります。すると身体は後ろに反ってバランスを保とうとします。

この姿勢が続くことで、腰の筋肉(脊柱起立筋)が常に緊張状態になります。

これがヒール腰痛の第一の原因です。

しかし、お仕事上ヒールを履かなければならないこともあるので、致し方ないですよね。

骨盤の前傾

ヒールは骨盤を前に傾ける力が働きます。

いわゆる「骨盤前傾」の状態です。

骨盤が前に傾くと、腰椎(腰の骨)のカーブが強くなり、関節や椎間板(骨と骨の間のクッション)への負担が増します。

ヒールと骨盤のゆがみは切り離せない関係にあります。

このような状態でお仕事するのは、とてもおつらいことですよね。

立ち仕事による負担の蓄積

販売業や受付業務など、ヒールで立ち仕事をしている方は特に注意が必要です。

長時間の

・反り腰姿勢

・筋肉の緊張

・重心の前方固定

これらが積み重なり、慢性的な腰痛へとつながります。

「朝は平気でも夕方になると痛い」という方は、ヒール立ち仕事による腰痛の可能性が高いです。

でも、仕事柄こうなってしまうのは無理もないことです。

ヒール腰痛は腰だけの問題ではない

多くの方が「腰が痛い=腰が悪い」と思いがちですが、実際は別の原因も存在しています。

ヒールを履くことで影響を受けるのは、

・ふくらはぎ

・股関節(腸腰筋)

・太ももの前

・お尻の筋肉

などです。

ふくらはぎの短縮

ヒールを履いていると、ふくらはぎは常に縮んだ状態になります。

その結果、足首が硬くなり、歩行時の衝撃が腰へ伝わりやすくなります。

この状態でお仕事続けるのはお辛いことと思います。

お尻と腹筋の弱化

本来、骨盤を安定させるのはお尻(大臀筋)と腹筋です。

しかしヒール姿勢が続くと、太ももの前側ばかりが働き、お尻が使われにくくなります。

そうすると腰の筋肉が代わりに頑張るため、慢性的な緊張が起こります。

ヒールによる腰痛は、筋肉バランスの崩れが大きく関係しています。

ヒールによる腰痛を放置するとどうなるのか?

ヒールによる腰痛を放っておくと、

・慢性腰痛

・坐骨神経痛

・股関節痛

・膝の痛み

などへと広がる可能性があります。

最初は「疲れ」でも、次第に「痛み」へと変化します。

違和感の段階でケアすることがとても大切になってきます。

ヒールによる腰痛の改善方法・対処法について

ヒールの高さを見直してみる

毎日高いヒールを履くのではなく、少しでも低いヒールに抑えるだけでも負担は軽減します。

また、仕事以外の通勤時などはスニーカーにすると良いです。

ふくらはぎと太ももの前、腸腰筋(ちょうようきん)のストレッチ

ふくらはぎは帰宅後にアキレス腱を伸ばすストレッチを行うと良いです。

また太ももの前もしっかりストレッチしておきましょう。

腸腰筋(ちょうようきん)とはあまり聞きなれない筋肉の名前だと思います。腸腰筋は、主に「大腰筋(だいようきん)」と「腸骨筋(ちょうこつきん)」という2つの筋肉から構成される総称です。

これらの筋肉は、お腹の深部、つまり体の中心に近い場所に位置しています。具体的には、背骨の腰の部分(腰椎)から始まり、骨盤の内側を通って、太ももの骨(大腿骨)の付け根に付着しています。

体の奥深くにあるため、直接触って位置を確認するのは難しい筋肉です。しかし、私たちの日常生活における基本的な動作に深く関わっているため、その存在と働きを理解することは非常に重要です。体の表面から見えにくい場所にあるからこそ、意識的にケアをすることが求められます。

腸腰筋のストレッチは、片膝立ちになり股関節前面あたりを伸ばすことで、ストレッチできます。またこのストレッチを行うことにより骨盤前傾の緩和も期待できます。

お尻と腹筋を鍛える

お尻を無理なく鍛えるにはヒップリフトがおすすめです。

やり方は下のイラストのようにしていただくといいです。

お尻への負荷をもっとかけたい方は片足上げた状態でするといいです。

まずは10回2セットからはじめてみて、やり方のペースとしては1回あたり上げる2秒・キープ2秒・下ろす3秒でゆっくりやるのがポイントです。

慣れてきたら徐々に回数を増やしていくといいです。

腹筋を腰を痛めないように無理なく行うにはドローイン(お腹を凹ませたまま呼吸するトレーニング)がおすすめです。

仰向けになり、膝を立ててリラックスします。

口からゆっくり「ふーーーーっ」と全部吐きます。

そうすると、お腹が自然に凹みます。この時へそを背中に近づけるイメージで、お尻や胸に力を入れないようにします。

お腹は凹ませたまま鼻でゆっくり呼吸します。この時、胸が少し動く程度でお腹は動かないのが正解です。

坂元台整骨院の腰痛施術の考え方

鹿児島市の坂元台整骨院では、ヒールによる腰痛に対して「腰をもむ」などの施術は行いません。

なぜなら、腰痛は結果であって原因ではないことが多いからです。

当院では、

・姿勢分析

・動作分析

・骨盤から背骨にかけてのゆがみのチェック

・股関節・足首の可動域検査

・筋肉バランス評価

などを行い、ヒール腰痛の根本原因を見つけます。

完全予約制で一人ひとり丁寧に対応し、再発しにくい身体作りを目指します。

まとめ|ヒールを履く女性こそ正しいケアを

ヒールを履くこと自体が悪いわけではないと思います。

仕事上、どうしても履かなければならない場面もあると思いますし、おしゃれをしたい時もあると思います。

問題は、負担を理解せずに放置してしまうことだと考えます。

ヒールを履く→反り腰になる→筋肉バランスが崩れる→腰痛が慢性化する

この流れを断ち切るには、早めのケアと正しい対処が必要です。

腰痛は我慢するものではありません。

身体のサインに気づいた時が、改善のチャンスです。

どこに行っても腰痛が良くならない...そんな時はご相談ください。

今回のご紹介した方法を毎日実践していただくことで、腰痛が解消される可能性があります。お悩みの方はぜひ実践してみてください。

しかし、1ヶ月以上実践を継続してもなかなかつらい腰痛が解消されない時は他にも原因が考えられるかもしれません。

腰痛でお困りで不安な方は、当院の公式LINEやお電話でご相談も承っております。お気軽にご相談ください。

このブログが腰痛でお悩みの方のお役に立てれば幸いです。

最後までブログをお読みいただきありがとうございました。

参考文献・出典

本記事の内容は、以下の医学論文および専門書籍を参考に作成しています。

学術論文

Snow, R. E., Williams, K. R., & Holmes, G. B. (1992).
“The effects of wearing high heeled shoes on pedal pressure in women.”
Foot & Ankle, 13(2), 85–92.

Opila-Correia, K. A. (1990).
“Kinematics of high-heeled gait.”
Archives of Physical Medicine and Rehabilitation, 71(5), 304–309.

Lee, C. M., Jeong, E. H., & Freivalds, A. (2001).
“Biomechanical effects of wearing high-heeled shoes.”
International Journal of Industrial Ergonomics, 28(6), 321–326.

Ebbeling, C. J., Hamill, J., & Crussemeyer, J. A. (1994).
“Lower extremity mechanics and energy cost of walking in high-heeled shoes.”
Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy, 19(4), 190–196.

Kerrigan, D. C., Johansson, J. L., Bryant, M. G., Boxer, J. A., Della Croce, U., & Riley, P. O. (2005).
“Moderate-heeled shoes and knee joint torques relevant to the development and progression of knee osteoarthritis.”
The Lancet, 366(9494), 1399–1401.

Nyska, M., McCabe, C., Linge, K., & Klenerman, L. (1996).
“Plantar foot pressures during treadmill walking with high-heel and low-heel shoes.”
Foot & Ankle International, 17(11), 662–666.


参考書籍

Kapandji, I. A. (2007).
The Physiology of the Joints, Volume 3: The Trunk and the Vertebral Column. Churchill Livingstone.

Magee, D. J. (2014).
Orthopedic Physical Assessment (6th ed.). Saunders.

中村隆一・齋藤宏(2018)
『基礎運動学 第6版』医歯薬出版

山本澄子(2019)
『身体運動のバイオメカニクス』医歯薬出版

(監修 柔道整復師 児玉寛武)